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角打ちってなに?読み方や由来、楽しみ方について知ろう!

「角打ち」という言葉を聞いたことがある人はいるでしょうか?

日本酒大好きなみなさんなら小耳に挟んだことはあるかもしれませんが、中には「読み方もわからない!」という人も少なくないでしょう。

そこで今回は、角打ちの読み方から由来、魅力までたっぷりと解説していきます。

   

角打ち(かくうち)とは

角打ち

そもそも、角打ちとはどんな意味なのかをお話していきましょう。

「角打ち」の読み方

「角打ち」という言葉を見た時、「かどうちかな?」と読んだ人も多いでしょう。

しかし、実は「角打ち」は「かくうち」と読むのです。 

角打ちは、酒屋の店頭で枡酒を飲むこと、または店の一角で立ち飲みしながら飲んだり、立ち飲みできる店そのものを指します。

ただし、お店の一角(いっかく)で飲むから角打ち(かくうち)という名前の由来というわけではありません。角(かく)はお酒を飲む升(ます)に由来しているのです。

 角打ち(かくうち)の意味や由来

角打ち

角打ちとは、酒屋さんで立ち飲みをすること、または立ち飲みができるお店そのものを指します。では、角打ちの由来はなんでしょうか?

現代において、日本酒は瓶(びん)に入れられて販売されていますが、江戸時代の頃は酒屋に行き自分が欲しい分のお酒を徳利(とっくり)に入れてもらうことが当たり前でした。

ただ、美味しいお酒を目の前に、自宅に着くまで我慢するのは酒飲みにとって辛すぎるものでした。

そこで、酒屋は升(ます)にお酒を入れ、店内で飲めるようなサービスを開始したそうです。

お客さんが枡から日本酒を呑むときに、角から口に運んでいたことから、酒屋で立ち飲みすることを「角打ち」と言うようになったいう説が有力です。

角打ちスタイルのルーツは、北九州地域から広まったと言われています。

北九州は明治時代に官営八幡製鉄所が設立したことによって、工業地帯として大いに発展しました。

昼夜問わず働き続ける人の憩いはお酒でしたが、夜働いて朝帰る人が入れる居酒屋はありません。

そこで労働者が酒屋でお酒を買い、店頭で飲んでいたところ、店側も立ち飲みのスペースを設けた...というように角打ちスタイルが浸透していきました。

昭和40年代、千葉県で大きな工場が設立されたため、北九州に住んでいた約27万人もの人たちが工場で働くために移り住んだそうです。

あまりにもたくさんの北九州に住んでいた人が移動したため、北九州で根付いた角打ちスタイルが千葉でも受け継がれ、さらに全国へと広がっていったと言われています。

 地域によって呼び方はさまざま

角打ち(かくうち)は、地域によってさまざまな呼び方があります。

東北地方では「もっきり」、関西エリアでは「立ち呑み」、鳥取、島根県などの山陰地域では「たちきゅう」と呼ばれているのです。

一般的にお酒を立って飲むことは「立ち飲み」と言われますが、角打ちと立ち飲みでは実は違いがあることをご存じでしたか?

現在は立ち飲みが人気になり、いろいろなスタイルで立ち飲みができるようになってきましたが、本来、角打ちは立ち飲みとは異なるスタイルでお酒を飲むことでした。

角打ちと立ち飲みの違い

角打ち

角打ちは、酒屋で立ち飲みをすることとお話しましたが、一般的な居酒屋での立ち飲みとは少し意味合いが異なります。

では、「角打ち」と「立ち飲み」の何が違うのかを詳しくチェックしていきましょう。

 角打ちは酒屋の一角でお酒を楽しむこと

角打ちは、酒屋のとあるスペースで購入したお酒を呑むことです。

中にはちょっとした席やテーブルを用意している酒屋もありますが、お酒が入っていた段ボールを机がわりにする酒屋も珍しくありません。

一方、立ち飲みとは居酒屋でお酒を楽しむことなので、店内でお酒を呑むこと前提にお店が作られています。

このため、店内のスペースはほぼ机で埋まっていますね。

また、角打ちの暗黙のルールとして、長居しないことが挙げられます。

居酒屋で立ち飲みをする場合は、話のネタがなくなるまで、または足腰が疲れるまでいくらでも呑むことができますが、角打ちは酒屋でお酒を呑むことそのものが目的です。

このため、みんなでわいわい騒ぐ場所というよりは「1人でふらっと入って日本酒を楽しむ」というイメージをしてみてください。

このように聞くと、「ちょっと角打ちは敷居が高いな...。」と思うかもしれませんが、常連さんだけではなく初見の人もウエルカムなところがほとんどです。

居酒屋での一人飲みは、心ゆくまで黙々とお酒やおつまみを楽しむことが多いですが、酒屋の一角でお酒を呑む角打ちならスペースが狭いこともあって、みんなで会話を楽しむことも珍しくありません。

店主の話やそのときたまたま出会った人の話を聞いたりなど、普段日常を過ごしている中では出会わない人と出会えるのも角打ちの特徴でしょう。

 角打ち=料理やサービスの提供はしない

角打ちとしてお酒を提供している酒屋でも、料理やサービスの提供はしません。

そもそも、角打ちの由来はお客さんが酒屋のお酒を帰るまでに我慢ができなかったことから、店で呑むスペースを作ったことが始まりでした。

「お酒を呑む」という行為に特化したスタイルなので、そもそもその他のサービスを期待するのはまた話が変わります。

お酒は店員さんが持ってきてくれることがほとんどですが、飲み終わったコップは自分で返却するのが一般的ですし、凝ったおつまみなども出てきません。

「でも、やっぱりお酒にはおつまみを合わせたい!」という方のために、店内に置いてある乾き物や缶詰などを提供してくれるお店も多いです。

また、中にはおでんなどのちょっとしたおつまみメニューを置いてあるところもあるとか。

初見で角打ちを行っている酒屋に入った際は、常連さん達がどのようにおつまみを用意しているのかを観察してみましょう。

注文して持ってきてくれるところなのか、冷蔵庫の中から勝手におつまみを取ってきて後で支払うというところもあります。

おつまみを取りに行くときに、他の人と話すチャンスがあるので、そこから会話が盛り上がることもありますよ。

ちなみに、最近ではより居酒屋に近い「ネオ角打ち」「角打ちバル」と呼ばれるところも増えてきました。

おしゃれな雰囲気のネオ角打ちは、「お酒が好きだけど、1人飲みは不安...。」と考えている人にぴったりの酒屋でしょう。

角打ち

 角打ち=基本的に料金は前払い

居酒屋で立ち飲みをするとき、まずは気になるお酒やおつまみを頼みますよね。

わいわいと盛り上がりながら堪能し、頃合いになればお会計をして終了...という流れになるでしょう。

しかし、角打ちはそれとは反対にお酒の料金は現金での前払いであることが多いです。

よくあるのは、テーブルの上に置いてあるカゴにお酒分のお金を入れ、店員さんがお酒を持ってきてくれた時に回収するというスタイルですね。

「今日は現金がないけど、カードで払えばいいか!」というのは、角打ちでできないことがほとんどなので、注意してください。

お店によってはテーブルの上にカゴはなく、店員さんに直接お金を渡す場合もあります。

料金スタイルは事前に確認できないことが多いので、角打ちに入った時はコミュニケーションの一環だと考えて他のお客さんや店員さんに支払い方法を聞いてみましょう。

初めて入るところだとなかなか話しかけづらいかもしれませんが、角打ちは会話も楽しむ場所なのでぜひ勇気を持って聞いてみてください。

前払いが多い角打ちは、料金を心配しながら呑む...とはならないのも魅力的ですよね。

「唐揚げ頼んで、ビール2杯飲んで、日本酒2合頼んで、気づけば予算以上飲んでた!」と後悔しないのは角打ちならではの特徴です。

呑むごとにお金を払っていくのなら、お金の使いすぎや飲みすぎ防止にもうってつけのシステムでしょう。

角打ちの魅力とは

角打ち

元々は、飲兵衛が「すぐにお酒を飲みたい!家まで待てない!」と要望したことから始まった角打ち。 

酒屋でお酒を楽しめる角打ちには、一体どんな魅力があるのでしょうか?

 リーズナブルに日本酒を楽しめる

なんと言っても、角打ちの魅力としてお酒を格安で楽しめるという特徴は外せません。

「うちは居酒屋ではないから...。」という理由から、1200円でお酒を提供しているところもあるので驚きですよね。

しかも、値段は安くても酒屋さんが「これぞ!」と言うお酒を提供しているので、とにかく美味しいのが魅力的。

なかなか居酒屋ではお目にかかれないお酒や、地元ならではの地酒などをリーズナブルに楽しめるのは、角打ちならではの楽しさですね。

おつまみも、居酒屋のような手の混んだ料理ではないからこそ、400円未満で頼めるところがほとんどです。

1人1,000円用意していれば、ある程度満足できるという破格の値段なので、「今月はお金がない...。」「給料日前だけど、美味しいお酒が飲みたい!」という人にはまさに桃源郷のようなところでしょう。

また、最近流行している「ネオ角打ち」「角打ちバル」も同じく料金設定が良心的なところが多いです。

一般的な角打ちよりも、女性が一人で気兼ねなく入れるようなおしゃれなところが多いので、お酒好きなカップルならデートで使うのもおすすめでしょう。

ネオ角打ちや角打ちバルでお酒を楽しんでから、2件目でゆっくりと席について会話をする...なんて飲兵衛さんからしたら、まさに理想的なデートプランですね。

 気軽に日本酒の飲み比べができる

酒屋でお酒を楽しめる角打ちだからこそ、気軽に日本酒の飲み比べができるところ素敵なポイントです。

居酒屋で色々な日本酒を飲みたいと思っても、1合からしから提供されていないことがほとんどですよね。

日本酒のアルコール度数は平均15度前後なので、量を飲みすぎると酔いもまわってきますし、「お酒はもういらない...。」ともなりがちです。

このように、居酒屋で日本酒を飲み比べするのは難しいですが、角打ちでは基本的にグラス1杯でお酒が提供されます。

1度に頼むことのできる量が少ないので、さまざまな数の日本酒を試すことができるのです。

また、角打ちができる場所は日本酒の宝庫でも酒屋さんなので、自分では知らないような銘柄のものも多数置いてあります。

見たことがない銘柄のものを居酒屋で飲んでみるのは、合わなかった時のことを考えるとなかなか頼みづらいですが、角打ちでは少量だからこそ挑戦してみることができますよね。

さらに普段はなかなか手の出しづらい高価な日本酒も、角打ちなら割安で呑むことが可能です。

普段日本酒を飲み比べするために、小さなボトルを家で開ける...という習慣がある人にこそおすすめしたいのが角打ちです。

 日本酒の知識が深まる

角打ちできるところは、日本酒の専門家でもある酒屋です。

このため、どんな日本酒がおすすめか、どんなおつまみを合わせたら良いのかをプロの目線で聞くことができます。

日本酒は、専門的な用語も多く銘柄も非常にたくさんあるので、どんな味わいなのかラベルを見ただけではわからない人も多いでしょう。

また、ネットなどでなんとなく日本酒を勉強して見つけたお酒が、実際に飲んでみたら合わなかった...ということもよくあります。

しかし、酒屋の店員さんが切り盛りする角打ちなら、自分にぴったりな日本酒はどれなのかを知ることができるのです。

また、日本酒の銘柄だけではなく、「〇〇な飲み方をしたら美味しい」「自宅で呑むときはこのおつまみがおすすめ」など、飲兵衛ライフをさらに充実させるような情報をゲットできること間違いなし。

角打ちに通っている常連さんも日本酒好きなので、「〇〇の銘柄がおすすめ」「〇〇はお米の風味が感じられる」など、日本酒の知識を深めることができます。

もし、デートで角打ちに行った際には、カッコつけようと彼女の前で日本酒の知識を披露するのではなく、店員さんの話を2人で聞いてみるのがおすすめです

今後の日本酒生活をさらに楽しくさせる角打ちは、飲兵衛なら絶対に押さえておきたいものでしょう。

角打ちに行けば日本酒をもっと好きになる!

酒屋の一角に飲むスペースがあると言う角打ちは、なんとなく敷居が高そうに思えますよね。

しかし、格安でたくさんの美味しいお酒を飲むことができ、さらに日本酒の知識もつけられるので、まさに日本酒好きにはたまらない空間なんです。

角打ちは大勢の友達でわいわい楽しむ場所ではないので、友達2人やカップル、または1人など少人数で訪れてみましょう。

ぜひ角打ちで日本酒への愛をもっと深めてみてください。

 

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