日本酒と料理酒の違いは?日本酒を料理に使おう!メリットや注意点、おすすめは?
和食のレシピをみると、材料に「酒」と書かれている場合がよくあります。
そんなとき、「日本酒と料理酒のどちらを使えばいいの?」など、疑問に思う人もいるかもしれません。
また、子どもや妊婦が食べる料理にお酒を使っても大丈夫なのか、気になる方もいるでしょう。
この記事では、日本酒と料理酒の違いや、料理に日本酒を使うメリットや注意点などについて説明します。
この記事を読めば、日本酒をもっと身近に活用できるようになりますよ。
日本酒と料理酒の違い、料理酒はお酒ではない!?
日本酒と料理酒、どちらも「酒」がつくので同じようなものに見えるかもしれません。
しかし、厳密にいうと料理酒は「お酒」ではありません。
酒税法による日本酒の定義は「米や米麹を主原料として醸造したアルコール度数1度以上の酒」です。
料理酒の主な原料にも日本酒と同様に米や米麹が使われており、アルコール度数も1度以上あります。ここまでは、日本酒と料理酒の成分は同じです。
しかし料理酒は調理に使う目的上、塩分や酢、その他の調味料が添加される「不可飲処理」が施されています。
料理酒は嗜好品のお酒として飲めないように不可飲処理が施されている点が、日本酒との大きな違いです。
そのため、料理酒は酒税法上、お酒として扱われません。つまり、料理酒には酒税がかからないのです。
日本酒にかかる税率は2021年4月現在、350㏄あたり38.5円です(※日本酒の酒税率は2023年10月に350ccあたり35円に引き下げられます )。
一合は約180ccなので酒税は約20円、一升は約1800㏄で酒税は約200円となります。同じ容量でも料理酒には酒税がかからない分、日本酒より安く販売が可能です。
また、料理酒の販売には「酒類販売業免許」が不要のため、免許を取得していないお店でも取り扱いが可能なのです。
日本酒を料理に使うとおいしくなる!?
日本酒に含まれる有機酸や香り成分には、食材の臭みをとる効果があります。
また、アミノ酸によって食材の旨みやコクを引き出したり、食材を柔らかくしたりすることも日本酒のメリットです。
日本酒には料理酒にはないお米本来の香りがあり、料理の味を引き立てます。さらに、調理の最初に日本酒を使うと食材に調味料の味が入りやすくなることも日本酒を料理に使うと良い理由です。
一方、料理酒にはあらかじめ塩分や調味料が添加されているため、料理するたびに複数の調味料を合わせる時間がない人や料理の初心者にとって便利かもしれません。
料理酒は、料理に詳しくなくても簡単に味を整えられるメリットがあります。
しかし、食材の持つ繊細な味や食べる人の好み、体調に合わせて味を加減する際には、余計な調味料が足されていない日本酒の方が適しているとも言えるでしょう。
特に和食は食材の味を生かすために味付けを最低限にするという考え方もあります。
料理に日本酒を使いこなせるようになれば、和食調理のスキルアップにも役立でしょう。
どんな料理に
日本酒を使うといいの?
レシピの材料欄に「酒」と書かれている場合は、料理酒ではなく日本酒を使用することが可能です。
特に、煮物や煮付け、煮込み料理に日本酒を使うと、食材に調味料の味がしっかりとしみ込みやすくなります。
食材をじっくりと煮込んでも固くなりにくく、柔らかい仕上りになることも、日本酒を調理に使うメリットです。
照り焼きや汁物、料理に添えるソースやたれを作るときにも、日本酒を入れることによって風味が引き立ち、味が決まりやすくなるでしょう。
また貝や魚の酒蒸しは日本酒の風味が味を決めると言っても過言ではなく、ぜひ料理酒ではなく日本酒を使いたいところです。
料理に日本酒を使うときの注意点は?
料理酒を使い慣れている人が日本酒を料理に使う場合、塩や砂糖、みりんなど調味料の量に注意することが大切です。
一般的な料理酒には海水とほぼ同じ2~3%の塩分が含まれています。
さらに、酢や水飴などの副原料が添加されている料理酒もあり、製品によって成分や味が異なる点にも要注意です。
初めて日本酒を料理に使うときは、いつも使っている料理酒の成分表をチェックしたうえで、味付けを調整するようにしましょう。
いつもと同じ味に仕上げたい場合は、必要に応じて調味料を足すといいかもしれません。逆に、料理酒を使った場合と日本酒を使った場合の違いを知るためには、あえて、調味料を控えめにしてみることにも意義があります。
レシピを参考にして料理する場合は、レシピに書かれている「酒」が料理酒なのか日本酒なのかも、気を付けてチェックするようにしましょう。
特に記載がないレシピも多いですが、きめ細かく書かれているレシピには「料理酒を使う場合」と「日本酒を使う場合」と分けて、調味料の量を記載している場合があります。
日本酒を使った料理は
子どもも食べられる?
アルコールを摂取すると体への負担が心配な子どもや妊婦などが食べる料理に、日本酒を使っても大丈夫なのでしょうか。
結論として、調理の過程でしっかりとアルコール分を飛ばしておけば日本酒を使った料理を子どもや妊婦が食べても、まったく問題ありません。
加熱調理する料理なら、通常は調理をする過程でアルコール分は揮発し、なくなってしまいます。
ただし、料理に慣れていない人の場合は、日本酒を入れる量や加熱時間を間違えてしまう可能性があることも否定できません。
失敗が心配な場合や念入りに対策したい場合は、料理に入れる前に別の鍋で日本酒を「煮切る」ひと手間をくわえれば、安心して日本酒を料理に使えます。
具体的には、鍋に日本酒を入れて加熱し、30~40秒間ほど沸騰させれば、しっかりとアルコールを飛ばすことが可能です。
料理に使う日本酒はどれがおすすめ?
日本酒といっても、普通酒・純米酒・吟醸酒・大吟醸酒など、さまざまな種類があります。
日本酒の種類によって精米歩や原料、製造法が異なりますが、料理に使う日本酒には純米酒がおすすめです。
例えば、普通酒には精米歩合や原料に関するルールは特にありません。吟醸酒や大吟醸酒は雑味の少ない磨き抜かれた味わいにするため、精米歩合が50~60%以下と高くなる傾向にあり、原料には米と醸造アルコールを使用します。
一方で純米酒は米の甘みや旨みを残す製法で造られ、原料は米のみです。
精米歩合が高い吟醸酒や大吟醸酒の場合、そのまま飲むならキリリと澄み渡る味を楽しめるものの、料理に旨みをつけるには少し旨みが足りません。
その点、お米の旨みや甘みを残している純米酒には力強いコクがあり、料理に奥深い味わいをつけるのに向いています。
日本酒はおいしく飲めて料理にも使える!
日本酒はそのまま飲んで楽しめるだけでなく、さまざまな料理の調理にも使えます。
食材の臭みをとったり、アミノ酸により食材の旨みやコクを引き出したり、食材を柔らかく仕上げたりできることが、日本酒を料理に使うメリットです。
調理の最初に入れることで調味料の味が食材にしみ込みやすくすることも、日本酒の力と言えるでしょう。
そして、日本酒の種類がいくつもある中で、料理に使う目的にも向いているのが純米酒です。
100%米だけでつくられ、精米歩合を抑えることによって残る米の旨みや甘みが、料理に深い奥行をつけてくれます。
もちろん、純米酒をそのまま飲んでも、米本来の風味や味を楽しめます。
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千葉県の地酒を多数取り扱っており、純米酒だけでも67種類の品ぞろえを誇ります。
毎日の料理やおもてなし料理をワンランクおいしくするために、飲んでもおいしい純米酒をぜいたくに使ってみてはいかがでしょうか。
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