日本酒を水で割る!?水割りで楽しめる味の変化や作り方のコツをご紹介
日本酒好きな方にぜひおすすめしたい水割り。
「いやいや、水で割ったらまずくなるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は水で割ることでスッキリ飲みやすくなることができるんです。
しかし、美味しい水割りを作るためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
そこで今回は、日本酒を水で割るメリットはもちろん、美味しい水割りを作るコツや水割りにおすすめの日本酒までたっぷりご紹介しましょう。
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日本酒を水で割るメリット
「日本酒を水で割るなんて...!」と考える人も多いかもしれません。
せっかく美味しい状態で販売されている日本酒にさらに水を加えるなんて、日本酒を冒涜しているんじゃないかという考えは全く否定しませんが、お酒は楽しんで飲むものなのでまずは試してもらえたらと思います。
では、日本酒を水で割るメリットについてお話していきましょう。
飲みやすくなる
そもそも日本酒は、造られる過程で割水という水を足す行為を行っています。絞ったばかりの日本酒はビールなどと異なり、アルコール度数が20%前後と高めになっているのです。
もちろん加水を行わない「原酒」と呼ばれる日本酒もありますが、アルコール度数が高かったり、味が強かったりとで、日本酒初心者の方には敬遠されがち。
そこに水を加えることで、アルコール度を15%前後に下げたり、味のバランスを整えることができます。
つまり、日本酒はもともと加水をされており、みんなが美味しいと思えるような飲みやすいお酒になっているということですね。
そんな日本酒ですが、普段お酒をあまり飲まない方や、ビールやサワーなどアルコール度数が低いお酒を飲む方は、ストレートで飲むと飲みづらいと感じるかもしれません。
しかし、水と日本酒で割ればアルコール度数が低くなり、グッと飲みやすくなります。
味の変化を楽しめる
日本酒を水割りにする2つ目のメリットは、飽きずに日本酒を飲めるということでしょう。
美味しい日本酒ですが、何杯も口に運んでいるとついつい飲み疲れた...と感じることはありませんか?
お米を発酵して造られている日本酒は、甘みや旨みをしっかりと感じられるのですが、その分満足感があるので、たくさん飲んでいると疲れてしまうこともあるでしょう。
しかし、日本酒を水で割るとスッキリと飲むことができるので、最後まで日本酒を楽しむことができます。
「今日はゆっくり日本酒を楽しみたい。」「度数の強い原酒を買ったけど、なかなか飲みきれない。」と感じる方は、ぜひ水を加えて味の変化を楽しんでみてください。
日本酒の水割りは古くから飲まれている方法で、中には酒蔵が飲み方の一つとして提唱しているところもあります。
さっぱりと飲むことができる日本酒は、お酒が苦手な方や日本酒が苦手な方はもちろん、飲兵衛さんにも試して欲しい飲み方です。
おいしい水割りを作るコツ
おいしい水割りを作るためには、こちらでお伝えする3つのコツを押さえておくことが大切です。
以前、日本酒の水割りを試した時にまずいと感じた方は、もしかしたら作り方が間違っていたのかもしれません。
ぜひ、3つのコツを参考においしい水割りを作ってみてください。
軟水を使って割る
日本酒を割る時におすすめなのは、「軟水」です。
軟水は口当たりの柔らかくあっさりとした水なので、日本酒が本来持つ旨みを消すことなくおいしい水割りにすることができます。
日本の水はほとんどが軟水なので水道水でも割れるところですが、塩素消毒を行っている水道水では日本酒の味を損なうことも。
せっかくならスーパーに行って美味しいお水を買ってきてみましょう。
高級なお水ではなくても、市販されている一般的なミネラルウォーターで問題ありません。
こちらで軟水をおすすめしているのは、軟水が日本酒の香りや味わいを邪魔しないからです。
軟水で割らなければいけない決まりはないので、硬水で試してみるのも面白いかもしれません。
ミネラルがたくさん含まれている硬水で水割りを作ると、しっかりと骨のある味わいになることも。
また、日本酒を造る過程で使われる仕込み水と同じ水で、日本酒を割ってみるのもおすすめです。
水の温度は5~8℃が理想的
水割りを作る際に気を付けたいのが、水の温度。
日本酒は温度によって味わいが変わる、世界でも稀なお酒です。
5~15℃の冷酒はキリッと爽やかな口当たりになり、20℃前後の常温では日本酒の個性が最もよくわかり、30~55℃の燗酒は甘みと旨みが増します。
自宅で日本酒を飲むときは冷酒が多いと思いますが、冷酒で水割りをする時はぜひ5~8℃で試してみましょう。
買ってきたミネラルウォーターは、冷蔵庫に入れておくだけで5~8℃にすることができます。
また、日本酒を水割りした時に試してもらいたいのが、水割り燗を作ることです。
冷酒として楽しんだあとは、徳利(とっくり)に日本酒を注ぎ、水を張った鍋の中に入れて温めてみてください。
燗酒にすればお米の旨みをより感じられますが、水割りにすることでスッキリと飲むことができます。
鍋に入れて温めるのが面倒な方は、電子レンジで燗酒を作る方法もあるのでぜひ試してみましょう。
黄金比は日本酒8:水2
日本酒の水割りを作るときの比率は、日本酒と水の分量を8:2で割るのがベストだと言われています。
日本酒の平均度数は15度なので、8:2の比率で割るとアルコール度数が12度まで下げることができるのです。
アルコール度数12度なら、ストレートで楽しむようなスパークリングワインと同じような度数なので、グッと飲みやすくなるでしょう。
ただ、加水をしていない原酒などはアルコール度数が20度前後なので、8:2で割ったとしてもアルコール感を強く感じてしまうかもしれません。
20度の日本酒を水割りする場合は、日本酒6:水4の比率がおすすめです。
こちらも水の種類と同じように比率が決まっているわけではないので、8:2や6:4で水割りを作ってみてから好みに合うように調整してみてください。
水割りにおすすめの日本酒
おいしい水割りを作るには、日本酒選びも大切なポイントです。
こちらではおすすめの日本酒を紹介しましょう。
水割りにするなら原酒がおすすめ
市販されている日本酒はもともと加水されているものなので、銘柄によっては水で割ったときに少し物足りなさを感じてしまうことがあります。
そこでおすすめしたいのが原酒を選ぶことです。
原酒は日本酒を造る過程で一切加水をしていないため、日本酒の力強い味わいを感じられます。
水割りをしたとしても日本酒の旨みを残したまま楽しむことができる原酒は、まさに水割りにうってつけの日本酒と言えるでしょう。
日本酒をあまり飲んだことがない方なら、先ほどお話したように日本酒6:水4の比率で水割りを作り、12度ほどに合わせるのがおすすめです。
日本酒を好きな方は、飲み始めは原酒をストレートで楽しんでから、ゆっくりと水を足していき味わいの変化を楽しんでみましょう。
酒どころ千葉の美味い原酒3選
千葉県には、数々の大会でも受賞しているような名だたる酒蔵がたくさんあります。
日本酒の水割りに挑戦するなら、酒どころ千葉県の原酒をぜひ試してみてください。
旭鶴 原酒
1830年に創立された旭鶴は、時代に流されず独自の酒造りに専念してきました。
酒と酒粕に分ける工程では、手間をかけながらも弱い圧力でじっくりと絞っていくので、雑味を感じさせない旨みのある日本酒が造られているのです。
「旭鶴 原酒」は、50年も前から造られ続けているロングヒット商品であり、パンチの効いた濃い味わいが特徴でしょう。
アルコール度数が19%のこちらの日本酒は、水割りで楽しむのはもちろん、少量の炭酸を加えて爽やかに楽しむのもおすすめです。
祥兆 原酒
1874年創業の小林酒造場は、地元銚子で愛され続けてきた酒蔵です。
代表銘柄の「祥兆」は銚子市内のホテルや居酒屋など、地元での流通がメインなので、ぜひCHIBASAKE.COMで購入して欲しいところ。
原酒ということでアルコール度数は19℃と高めですが、軽快な味わいと豊かな香りで、女性ファンも多い日本酒です。
長野県産の酒造好適米「美山錦」を精米歩合65%まで磨いており、お米の旨さを確かに感じられます。
大多喜城 原酒 本醸造
1781~1789年頃に創業した豊乃鶴酒造。
現当主は「すっきりとした中に味わいを感じられる酒」を目指しており、最近では二大銘柄を一つに統一するなど新しい試みにも盛んに挑戦しています。
「大多喜城 原酒 本醸造」は、しぼりたてのお米の旨みや風味やどっしりと味わえる日本酒です。
深い味わいを感じられるこの日本酒は、コッテリとした料理にも負けない確かなコクがあり、水割りとしても物足りなさを感じさせないでしょう。
水割りで日本酒の新しい魅力を感じよう!
日本酒の水割りと聞くと、「え、水で割るの!?」と驚いてしまうかもしれません。
しかし、実は「飲みやすくなる」「味の変化を楽しめる」と、素敵なメリットがあるのです。
日本酒初心者さんにはもちろん飲兵衛さんまで、ぜひ水割りで日本酒の新たな魅力を感じてみてください。
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