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「菊酒」ってどんなお酒?ルーツや効能&自宅で作る方法をご紹介します!

菊の花びらを日本酒に浮かべる「菊酒」。

不老長寿を願って節句に楽しむ日本酒として、古くから親しまれてきました。

ただ、菊酒を初めて知った方だとどんなお酒なのか想像がつかないですよね。

そこで今回は、菊酒とはどんなお酒なのか、また自宅での作り方についてお話していきます。

 

菊酒ってどんなお酒?

まずは最も気になる「菊酒って何?」という疑問に対してお答えしましょう。

 重陽の節句に飲まれる

菊酒とは菊の花を浸したお酒のことです。

日本では、奈良時代から「重陽の節句」と呼ばれる9月9日に、身体の中にある邪気を払い不老長寿を願って飲んでいたとされています。

重陽の節句は、旧暦では菊の花が咲く季節にあたるため「菊の節句」とも呼ばれているのだとか。

咲いた菊を眺めながら菊が漬け込まれたお酒を飲む…なんとも日本人らしい風流な楽しみ方ですね。

ちなみに菊酒が飲まれる重陽の節句では、秋を感じる栗ご飯を一緒に食べながらお祝いをしていたそうです。

 もともとは中国で生まれたお酒

菊酒は季節の移ろいを楽しむ日本人らしいお酒ですが、もともと中国から伝わってきたものです。

重陽の節句は古代中国でとてもめでたい日とされており、菊の花を浮かべたお酒を飲み交わして長寿を祝っていました。

菊が使われていたのは、「かつて中国の病弱な王様が菊を浸したお酒を飲んで天寿を全うした」「菊の露を飲んだ子供が不老不死の仙人になった」など様々な言い伝えがあるからです。

そんな菊酒は奈良時代に中国から伝わったとされています。

当時はお酒に菊を浮かべて楽しんだり花を飾って眺めたりしていましたが、平安時代からは宮中の儀式となり、菊酒を飲み、詩を作るなどしてお祝いをしていたそうです。

明治時代に新暦となってから、菊酒を楽しむ重陽の節句は季節に合わないという理由で廃れてしまいました。

華やかな菊の花を浮かべる風流な菊酒が忘れられていくのは、なんだか寂しい気持ちになりますね。

 菊水で醸造した「加賀の菊酒」とは

菊酒と聞いて「加賀の菊酒」を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、これは今回紹介しているものとは異なるお酒です。

加賀の菊酒とは、石川県の「菊水」と呼ばれるお水で醸造されたお酒を指すと言われています。

当時は「天下の美酒」「まぼろしの銘酒」と称される素晴らしい日本酒でした。

ただ、「加賀の菊酒」は石川県のどこで造られていたのかはまだはっきりと分かっておらず、鶴来・金沢・加賀全体の3地域が候補に挙がっているようです。

一説では、「菊水とは石川県白山市の手取川に流れる水のことである」と言われています。

なんでも、手取川には様々な菊が群生しているため、その滴りを受けた水が菊水と称されているのだそう。

中国でも「菊の生えた黄河源流の水を飲んでいる村の人達は長生き」などの伝説があるほど、菊水は不老長寿に良いとされてきました。

「加賀の菊酒」はもちろん味わいも格別で、太閤記には1598年に豊臣秀吉が宴を行った際に、諸国の名酒として加賀の菊酒も集められたそうですよ。

 

菊酒にはどんな効能があるの?

中国から伝わってきた菊酒には長寿の効果があると信じられ、重陽の節句にて飲まれてきました。

中国では数々の伝説を残す菊ですが、果たして実際はどのような効能があるのでしょうか?

 菊の花は生薬として親しまれてきた

奈良時代に薬草として中国から伝承された菊の花。

重陽の節句に振舞われた菊酒は有名ですが、他にもお茶として楽しんだり漢方薬の材料として使われていたりしたそうです。

今では観賞用の他に食用のための菊が生産されており、生薬としても親しまれています。

また、おひたしやサラダ、酢の物などとして食卓に上がることも。

食用の菊は、山形県や新潟県で生産される「延命楽(えんめいらく)」や青森県八戸の「阿房宮(あぼうきゅう)」が有名です。

「延命楽」は、まさに長寿としての効能がありそうな名前ですが、山形県では「もってのほか」新潟県では垣根のそばに植えられていたことから「かきのもと」と呼ばれています。

 菊の花には嬉しい効能がたくさん!

ふんわりと咲き誇るきれいな菊の花には、驚くほど嬉しい効能があります。

まず挙げたいのはビタミンが非常に豊富に含まれているということ。

例えば、ビタミンB1があることで筋肉の疲れを和らげ、目の神経を和らげてくれると言われているため、パソコンやスマートフォンを長時間見る現代人にぴったりですね。

さらに血行を良くし老化対策に役立つとされるビタミンE、抗酸化作用が期待できるビタミンCや皮膚を丈夫にするとされるビタミンB2も含まれています。

加えて中性脂肪を減らし、発がんを抑制する効果があるとされているなど、素晴らしい効能が満載です。

また、生薬としての菊は、目の疲れの改善、解熱や解毒、鎮痛などを目的に用いられます。

このように様々な効能が挙げられる菊の花なら、不老長寿の願いが込められていたことも頷けますね。

 

菊酒を自宅で作ってみよう

華やかな見た目と効能の数々を聞くと、ぜひ菊酒を飲んでみたくなりますよね。

とはいっても、もちろんお店やスーパーなどではなかなか菊酒を見かけることはありません。

そこでこちらでは菊酒を自宅で作る方法をお伝えしちゃいます!

手軽にできるものから本格派も唸らせる作り方をご紹介するので、ぜひチャレンジしてみてください。

 菊酒を簡単に作る方法

「とにかく手軽に菊酒を楽しみたい!」という方にぴったりなかに香る菊の香りで普段の日本酒を一層楽しむことができます。

贅沢にいきたいなら、思い切って菊の花をまるごと入れてみてもいいかもしれませんね。

一方で「本格的な菊酒を飲んでみたい!」という方は、日本酒やホワイトリカーの中に食用菊の花をまるごと入れ、一晩寝かせてから飲んでみてください。

しっかりと菊の花の香りが移り見た目も華やかなので、きっとテンションが上がること間違いなしです。

宮中でも飲まれていた菊酒ですが、実は簡単に自宅でも楽しむことができます。

季節を味わいだけではなく見た目や香りでも味わえる菊酒を、ぜひ一度作ってみてくださいね。

 

 菊酒におすすめの日本酒

菊酒にぴったりの日本酒はずばり香りが落ち着いているもの。

華やかな菊の香りを存分に楽しめるように、インパクトの強い日本酒は避けた方がいいでしょう。

おすすめの日本酒は「腰古井 純米吟醸 こしひかり」。

千葉県産コシヒカリを100%使用しており、程よい酸味とすっきりとした後味で癖のない軽快な味わいが特徴です。

過去には「ワイングラスでおいしい2017・2018金賞」「2017年第1回クラマスターコンクール純米部門プラチナ賞」を受賞しており、特別な日に楽しみたい菊酒にもぴったりの日本酒でしょう。

 

菊酒で季節の移り変わりを風流に楽しもう

秋になると楽しまれていた菊酒は、華やかな見た目とふんわりと鼻をくすぐる香りを楽しめるお酒です。

今年は菊酒で長寿を願いながら乾杯してみてはいかがでしょうか。

 

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