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日本酒選びのヒントはラベルにあり!読み方&ポイントを解説

「日本酒を飲もう!」と思ってお酒売り場に行っても、種類が多すぎてどれを選べばいいのか分からなくなったという経験はありませんか?

結局、いつもと同じものや知名度の高い日本酒だけを買っている人も多いでしょう。

この記事では、日本酒選びに欠かせないラベルの読み方を解説していきます!

ポイントを押さえれば、きっと自分好みのお酒を選ぶことができますよ◎


日本酒にはラベルが3種類ある!

日本酒の瓶には、

1.表ラベル

2.裏ラベル

3.肩ラベル

と呼ばれる3つのラベルが存在します。

それぞれ、どんな内容が書いてあるのでしょうか。

 1.表ラベル

日本酒の基本的な情報が書かれています。

 2.裏ラベル

成分情報やお酒の説明など、日本酒の個性が記載されています。

 3.肩ラベル

ボトルの肩(瓶の上部)に貼られているラベルです。

酒蔵がアピールしたいことを記載しています。


では、具体的に記載されている内容を見ていきましょう!

 

表ラベルを見ればどんな日本酒なのか分かる

 

酒蔵によって書き方は異なりますが、一般的には10の情報が記されています。

この情報を読み取ることができれば、どんな日本酒なのかを知ることができますよ◎

 1.商品名

その日本酒の銘柄のことです。

太文字で力強く描かれていたり、英字でおしゃれに描かれていたりと、ブランドのイメージを表現するような書体で記載されています。

 2.特定名称酒

特定名称酒とは、ある一定の基準を満たした日本酒のことです。

純米酒、吟醸酒など8つに分けられており、特定名称が書かれていないものは「普通酒」と呼ばれます。

 3.清酒

お酒の種類です。

日本酒は法律上「清酒」とされていますが、「日本酒」と記載しても問題ありません。

 4.原材料

水をのぞいた原材料が、含有量の多い順に記載されています。

外国の原料を使用した場合は、どこの国のものか書かなければいけません。

 5.精米歩合

酒米をどこまで削って作ったのかを表した言葉です。

米の外側にはタンパク質やミネラルが多く含まれており、削れば削るほどスッキリとした味わいになりますが、逆に米の旨みを感じなくなることもあります。

ちなみに、日本酒業界では、酒米を削ることを「磨く」と呼びますよ。

 6.アルコール分

日本酒に慣れていない方は、こちらをチェックして、度数が低いものからチャレンジしましょう。

 7.容量

「ml」で表示されます。

ただ、容量が300ml以下は省略されることもあるようです。

 8.製造者名

酒蔵や製造者の名前、そして住所を記載します。

 9.日本酒を飲む上での注意

「飲酒は20歳になってから。」「開栓には十分注意してください。」など、お酒を飲む上で注意してほしいことが書かれています。

また、例えば生酒(なまざけ)の場合は「要冷蔵」など、保管に関しても記載されていますよ。

 10.製造時期

ここで記す製造日とは、日本酒を瓶詰めし、出荷できる状態にした日のことです。

知らないとびっくりしてしまうかもしれませんが、賞味期限ではないので安心してくださいね。

関連記事:日本酒の賞味期限は?美味しく飲めるタイミングは?気になる日本酒の保存方法について解説!

 

裏ラベルで他とは違う個性を知ろう!

 

日本酒のラベルには、法律で書かなければいけない事柄が決められていますが、裏ラベルにはそれ以外にも、日本酒の個性や酒蔵の強みなどが記載されていることが多いです。

こちらでは、裏ラベルによく記載されている情報をご紹介します。


①酒米の品種名

②清酒の産地名

③貯蔵年数

④原酒

⑤生酒

⑥生貯蔵

⑦生一本

⑧樽酒

⑨受賞経歴


難しい専門用語が出てきましたので、解説していきますね!

この中でも少し分かりにくいのが③~⑧ではないでしょうか。

こちらは、日本酒の製造方法に関することです。

 日本酒の製造方法によって名前が変わる

③〜⑧の意味をご紹介しましょう。

こちらを押さえておくことで、日本酒の味わいを想像することができますよ!


【原酒】

貯蔵をした後に水を入れて薄めていない日本酒を指します。

日本酒は通常、水を加えてアルコール度数を調整しますが、この工程を行わないことでお酒本来の濃厚な旨みを楽しむことができます。


【生酒】

加熱工程を一切行わないで作られた日本酒です。

熱を加えないことで、フレッシュでみずみずしい味わいが生まれます。


【生貯蔵】

出荷の時にのみ火入れを行なった日本酒です。

生酒と比べると、1度熱を加えているので、保存がしやすいと言われています。


【生一本】

ひとつの製造上だけでつくられた純米酒を指します。

「混じりけのないこだわり」との想いを込めて、記載することがあるようです。


【樽酒】

木製の樽で貯蔵し、木の爽やかな香りがついた日本酒のことです。

爽快な香りとまろやかな旨みが味わえますよ。

 まだまだある!
 ラベルに記載された日本酒情報

先ほど9つの事柄を紹介しましたが、そのほかにも様々な情報が記載されていることもあります。

例えば、お酒につけた名前の由来や、お酒がどのようにつくられているのかなど、日本酒に関するこだわりを書いているところも多いです。

また、おすすめの飲み方やマッチする料理も記載されていることもあるので、そこから日本酒が自分と合うものなのか考えてみるのもいいでしょう。


ラベルから味を想像するなら、これを押さえとこう!

 

ラベルについて色々お話しましたが、どんな味なのか想像するなら押さえとくべき用語をこち らで解説します◎

 特定名称酒

表ラベルの項目で、ちらっと触れましたね。

特定名称酒とは、「原料」「精米歩合」「お酒のつくりかたや香りなど」といった、決められた条件を満たしたものを指します。


【名称】

【原料】

【精米歩合】

【香りなど】

吟醸酒

米、米こうじ、醸造アルコール

60%以下

吟醸造り・固有の香味と色沢が良好

大吟醸酒

米、米こうじ、醸造アルコール

50%以下

吟醸造り・固有の香味と色沢が特に良好

純米酒

米、米こうじ

指定なし

香味と色沢が良好

純米吟醸酒

米、米こうじ

60%以下

吟醸造り・固有の香味と色沢が良好

純米大吟醸酒

米、米こうじ

50%以下

吟醸造り・固有の香味と色沢が特に良好

特別純米酒

米、米こうじ

60%以下 

または特別な醸造方法

香味と色沢が特に良好

本貯蔵酒

米、米こうじ、醸造アルコール

70%以下

香味と色沢が良好

特別本貯蔵酒

米、米こうじ、醸造アルコール

60%以下 

または特別な醸造方法

香味と色沢が特に良好


原料を見ると「米、米こうじ」だけのものと、「米、米こうじ、醸造アルコール」のものとで分かれていますね。

醸造アルコールを加えていないものは、米本来のこっくり濃厚な味わいになるのに対し、加えているものはさっぱりとした風味や香りが特徴です。

 日本酒度

日本酒度とは、日本酒の水に対する比重を指します。

お酒の中の糖が多ければ比重は重くなるので、数値がマイナスであれば甘口、プラスであれば辛口と言われているのです。

しかし、日本酒の味は糖だけではなく、酸やアミノ酸のバランスによって決まります。

人の舌は、甘味と酸味のバランスによって甘いか辛いかを判断しているので、数値がマイナスでも辛く感じることもあるのです。

また、フルーティーな甘い香りを持つ日本酒は、日本酒度がプラスでも甘く感じることがあります。

日本酒度はあくまで基準として、覚えておいてください◎


ラベルを熟知して、日本酒マスターになろう!

日本酒に貼られたラベルには、様々な情報が載っています。

専門的な用語が多いため敬遠しがちですが、1度意味を覚えてしまえば日本酒選びはもっと楽しくなりますよ!

ぜひ、この記事を参考に自分にぴったりの日本酒と巡り合ってください。



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